報告ガイドライン

 報告ガイドライン(Reporting Guideline)とは「著者が特定のタイプの研究を報告する際に指針となるチェックリスト,フロー図,または構造化されたテキストのことで,明確な方法論を用いて作成されたもの」と定義されます [1].報告ガイドラインは研究報告の完全性と透明性を向上させることが期待でき,読者の理解度を高め,研究者による再現性を高めることにもつながることから,現在医学雑誌では投稿規定において報告ガイドラインへの準拠を求めています.
 全日本鍼灸学会雑誌においてもRCTを投稿する際にはCONSORTおよびCONSORT-NPT,STRICTAといった報告ガイドラインや,観察研究の場合にはSTROBE,システマティック・レビューの場合にはPRISMAなど,各種報告ガイドラインへの準拠が求められています.
 これらのガイドラインは報告の際だけでなく,研究遂行時に事前に内容を把握しておくことによって,研究の質の担保にもつながることが期待されます.
 エビデンス委員会では以下に主要な報告ガイドラインを紹介します.これ以外の報告ガイドラインを確認される場合はEquator Network(https://resources.equator-network.org/)

[1] Moher D, Schulz KF, Simera I, Altman DG. Guidance for developers of health research reporting guidelines. PLoS Med 7(2): e1000217. doi:10.1371/journal.pmed.1000217

介入研究(ランダム化比較試験)
CONSORT 2025 (ランダム化比較試験のための報告ガイドライン)
 原版:[BMJ. 2025;389:e081123]

└SPIRIT 2025 (ランダム化比較試験プロトコルのための報告ガイドライン)
 原版:[BMJ. 2025;389:e081660]

└CONSORT NPT Abstracts (非薬物介入のためのCONSORT拡張版)
  原版 :[Ann Intern Med.2017 Jul 4;167(1):40-47]
  日本語版:[ライフサイエンス出版 JPT ONLINE]

└STRICTA 2010(鍼の臨床試験における介入の報告基準)  
  原版:[PLoS Med.2010;7(6):e1000261.]  
  日本語版:[全日鍼灸会誌. 2013;63(3):186–204.]
観察研究(コホート研究、ケースコントロール研究、横断研究)
STROBE(観察研究の報告に関するガイドライン)
 原版:[PLoS Med. 2007;4(10):e296.]
 日本語版:[ライフサイエンス出版 JPT ONLINE]
 Explanation and Elaboration(解説と詳細):[PLoS Med. 2007;4(10):e297.]
システマティックレビュー
PRISMA 2020(システマティックレビュー報告のためのガイドライン)
 原版:[PLoS Med. 2021;18(3):e1003583.]
 日本語版:[ライフサイエンス出版 JPT ONLINE]
 Explanation and Elaboration(解説と詳細):[BMJ. 2021;372:n160.]

└PRISMA-P (システマティックレビュー/メタアナリシスプロトコルのための報告基準)
  原版:[Syst Rev. 2015;4(1):1.]
  Explanation and Elaboration(解説と詳細):[BMJ. 2015;349:g7647]
症例報告
CARE(症例報告のための報告ガイドライン)
 原版:[BMJ Case Rep. 2013:bcr2013201554.]
 日本語版:[日本臨床腫瘍薬学会雑誌. 2024;35:6–13.]

└CARE for acupuncture (鍼の症例報告のためのCARE拡張ガイドライン)
  原版:[BMJ Evidence-Based Medicine 2026;31:199-210.]
  日本語版:[全日鍼灸会誌.2026;76(1):38-55.]